緊急脱出ハンマーって必要?
緊急脱出ハンマーの使い方を知りたい。
色んな種類があるの?どれを買えばいい?
こんな疑問にお答えします。
緊急脱出ハンマーを使って、実際に脱出経験がある私が分かりやすく解説します。
この記事を読むと が分かります。
・緊急脱出ハンマーの使い方。
・緊急脱出ハンマーの選び方とおススメ品!
目次
緊急脱出ハンマーって必要?
結論から先にいうと「必要です」。
その理由を分かりやすく丁寧に解説しますね。
緊急脱出ハンマーの必要性
【洪水・浸水時の脱出】
洪水や大雨などにより、冠水してしまった道路が報道されるのを目にしますよね?
冠水した道路走行した場合、エンジンが停止して動けなくなる危険性があります。
またその水位によっては、水圧によりドアが開かずに脱出が困難になります。
そういった時に、この緊急脱出ハンマーでガラスを割って脱出することができます。
①水位が低いうちにドアを開けて脱出します。
水位が高いと、その水圧によりドアの開閉が困難になります。
参考:JAFによる実験 水深によるドアの開閉実験ページ
②ドアが開かない場合は、窓を開けて脱出します。
③水位が上がり、電気系統にがダウンすると窓が開かなくなります。
その場合、ガラス窓を割って脱出するしかありません。
とはいえ、そう簡単にガラスが割れる訳がありませんよね。
そこで「緊急脱出ハンマー」を使えば、ガラスを簡単に割ることができ、脱出することができます。
【洪水・浸水時だけじゃない緊急脱出】
多くの緊急脱出ハンマーにはシートベルトカット機能を持ったものが多いです。
「え?シートベルトなんて外せばいいじゃん!」と思うかもしれませんが、このシートベルトカットも大事な機能です。
それはなぜでしょうか? 分かりますか?
もし、エアバッグが展開する様な大きな事故にあった場合、シートベルトがロックされてしまい、容易に外せなくなる場合があるってご存知でした?
これは「プリテンショナー機能」という安全装置が働くためです。
プリテンショナー機能は、エアバッグ作動時にシートベルトも連動してベルトを締め上げ、シートに体を押し付けることにより乗員を守ります。
最悪の場合、シートベルトを切らないと車から出られません。
(「切るなんてもったいない」と思うかもしれませんが、プリテンショナーが働いたシートベルトは、エアバッグ同様に再使用できません。
どうせ交換になるので、思いっきり切ってください。)
事故により火災が発生する危険性もあるので、車からいち早く脱出するために、シートベルトカットも大事な機能なのです。
緊急脱出ハンマーの使い方
【ガラスの割り方】
緊急脱出ハンマーの原理はとてもシンプル。「金属製の鋭利な突起部分でガラスを割る」です。
ハンマーの形状をしているので、分かり易いですね。
ただ、注意しなければならないのは「どこのガラスを割るのか?」です。
一番面積の大きなフロントガラスを割れば簡単に脱出できそうですが、それは間違い!
なぜなら、フロントガラスは「合わせガラス※」という特殊なガラスが付いているので、緊急脱出ハンマーを使っても割ることができません。
正確には、「ヒビは入るけど、貫通しない」。故に脱出できないのです。
(※合わせガラス:2枚の板ガラスの間に、樹脂製の膜を挟んで接着したもの。中間の樹脂膜により耐貫通性や耐飛散性が高められている。)
基本はサイドガラスを割ります。
サイドガラスは非常に硬いですが、どこか一か所でもヒビが入れば粉々になって簡単に崩れ落ちます。
ただ、ごく一部でサイドガラスにもフロントガラスと同じ合わせガラスを採用している車種もあるので、ご自分の車の仕様を確認しておくと良いでしょう!
【シートベルトの切り方】
シードベルトを切る際は、緊急脱出ハンマーについているカッター部分に、シートベルを入れて、一気に引っ張るだけです。
カッターには、シートベルトが切れる絶妙な角度が付いているので、とても簡単に切ることができる様に設計されています。
ホント、拍子抜けするほどあっさり切れます。(まぁ、そうでなくてはダメなんですけどね)
【どこに置く??】
ハンマーを置く場所も、サイドガラスに近いドア付近のポケットに入れていくのをお勧めします。
グローブボックスに入れている人もいますが、緊急時にパッと手が届いて、すぐ取り出せる場所が安心ですよ。
なぜなら、これは私の体験談ですが、シートベルトのプリテンショナー機構が効いている状態では、体の小さい女性の方だとグローブボックスまで手が届かないかもしれません。それでは意味がありませんよね。
ましてや車体が傾いていたりすると、身動きが取れない状況になります。
なので、私はいつも運転席ドアポケットに入れています。
緊急脱出ハンマーの選び方
カーディーラーで車を買う時であれば、そのカーディーラーがおススメする物で良いと思います。これが一番安心ですね(ただ、高いかもしれません)。
これから用意される方のために、正しい選び方を解説しますね。
緊急脱出ハンマーは、カー用品店はじめ、ネットショップ、はたまた100均でも数多く販売されていますが…。
私がお勧めすのは、やはり「JIS」や「GS」の規格品です。
いざと言うときに使うものですから、その性能にはこだわりを持つべきです!
「JIS」や「GS」規格品だからといって、特別高額な訳ではありませんのでご安心を。
以前、市販の粗悪品が「ガラスが割れない!」との苦情が国民消費者センターに多く寄せられ、性能評価をしたことがありました。
海外製の粗悪品では、ガラスが割れないといった散々な結果が出て注意喚起されていました。そんな経緯もあり、緊急脱出ハンマーにも「JIS」や「GS」規格が設けられる事に。
国土交通省も「JIS」や「GS」規格品を強く勧めていますので、商品を選ぶ際には基準にしてください。
この度、台風など極地な的豪雨による洪水被害に対応すため、国土交通省もこの緊急脱出ハンマーの搭載を要請しています。
非常発煙筒などと同様に必須搭載品に指定することも検討されているようですよ。
おススメする緊急脱出ハンマー 選ぶ際の5つの絶対条件
世の中には沢山の緊急脱出ハンマーがありますよね。どれが良いのか選ぶのに迷います。
因みに、私の選定基準はこちらです。是非、参考にしてください。
因みに絶対条件。この条件に当てはまらないものは買う価値なし。
①日本製
②JISもしくはGS規格品
③ハンマー型
④程よい大きさ(小さすぎないこと)
⑤色はオレンジか黄色
①②については説明するまでもありません。性能を重視します。
③非常時に使うものですから、機能が明確でシンプルが一番。
④ガラスを割ったりシートベルトを切ったりするので、ある程度の大きさがないと力が入りません。特に女性には大き目がおススメです。
⑤意外と重要なのがこれ。車の内装は黒系が多いので、車内でも目立つ注意色であるオレンジや黄色がおススメです。
私は、上記の基準をクリアしている間違いのないこちらをおススメします。
ぶっちゃけ、これ以外あるの??って感覚です。
こちらは日本製で、もちろん性能品質が保証されたJIS規格品です。
多くのカーディーラーでも、オプション品としておススメされている商品です。
まとめ